セイバーメトリクスについて

セイバーメトリクスとは?「指標」と「統計データ」で野球の楽しみを広げる

こんにちは。
仕事中も毎日野球のことばかり考えている
てぃー(@th0m0m)です。

2018年現在、日本では普及し始めてるようなしていないような・・・
しかし、確実に興味ある人が増えてきている「セイバーメトリクスの指標」。

今まで野球のデータといえば・・・

  • 打率
  • 打点
  • 防御率
  • 投手の勝敗数

こういった指標のことを指しますよね。

「セイバーメトリクス」では、
これらの一般的な指標は「運」の要素が強く、選手の評価には適さない
こういった考えのもと、統計学にもとづいて様々な他の指標が提唱されています。
そんな「セイバーメトリクス」について今回は書いていきます。

この記事を読むとこんなことがわかります。

  1. セイバーメトリクスとは一体なんなのか
  2. 知っておくと便利なセイバーメトリクスの指標
  3. セイバーメトリクスの指標が見れるおすすめのサイト

この記事を読んでくれているあなたが一番気になる項目は・・・
おそらく「2」ではないでしょうか。

セイバーメトリクスにはいったいどんな指標があるのか。
または、指標が多すぎてなにを見ればいいのかわからない・・・

今回の記事では沢山あるセイバーメトリクスの指標の中から、
「覚えておくと野球の楽しみが広がる指標」
を集めてみました。
今回紹介する指標は個人的にもよく見ている指標なので、
必ずあなたの参考にもなるはずです。

少し長い記事となってしまいましたが、
おそらく7分程度で読める内容となってます。
少々おつきあいお願いします。

セイバーメトリクスとは一体何か?

みっち
みっち
「セイバーメトリクス」って最近よくきくけど、一体何なのよ。
てぃー
てぃー
そうそう。まだまだ日本では知名度が低いから、そのリアクションが普通なんだよね。

この手の解説は、複雑に解説しようと思えばいくらでもできてしまうので、
簡潔に要点のみを抑えていきたいと思います。

まずは、そもそも「セイバーメトリクス」とはいったい何なのか

セイバーメトリクスでは、野球におけるデータを統計学的に分析を行い
従来の指標だけでは表すことができない「選手の能力」を読み取り
チーム戦略や経営などに用いる手法や考え方・・・を示します。

一般的には・・
最近有名になってきた「OPS」の指標など、
こういった指標をまとめて「セイバーメトリクス」と言うことが多いですかね。
日本では略して「セイバー」ということも多々あります。

いつだれが「セイバーメトリクス」を提唱したのでしょうか

野球ライターかつ野球史研究家であり野球統計の専門家でもある「ビル・ジェームズ」が1970年に提唱したものであり、アメリカ野球学会の略称SABR(Society for American Baseball Research)と測定基準(metrics)を組み合わせた造語である。
参照元:Wikipedia

日本で少しづつ有名になってきたのは、ほんとここ10年ぐらいではないでしょうか。
それでもまだ「OPS」以外の指標は、
ほとんどの人が知らないような気がします。

ここからは、
個人的に注目していきたい「セイバーメトリクス」の指標をいくつか紹介していきます
これらを見ることで。
なんとなく「セイバーメトリクスとはこんな考え方をしてるのか・・」
というのが見えてくると思います。

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セイバーメトリクス:打者の指標について

セイバーメトリクスにおいて打者を評価する指標は沢山あります。
その中でも重要な指標、
個人的に覚えておくと野球が楽しくなる指標を4つほどまとめてみました
ひとつずつ見てみましょう。

重要視される「出塁率」

「出塁率」は昔からある指標ですが、
セイバーメトリクスでは「アウトにならない率」として重要視されています。

計算式はこの通り。

出塁率が高い=アウトにならない

この「アウトにならない」というのが得点貢献度が高い・・・
という見方ですね。
セイバーメトリクスではこれが大事になってきます。

「出塁率」に関してもっと詳しく知りたい・・・
というかたはこちらで詳しく解説しています。

犠打や失策に関してもこちらで詳しく解説してますので、
興味があるかたはぜひ読んでみてください。

攻撃力を表す指標「OPS」

「OPS」は有名ですよね。
日本では、セイバーメトリクスの中で一番有名な指標だと思います。
「OPS」に関してはこちらで詳しく解説しています。

こちらの記事ではこのような点について触れています。

  • 打者評価は「打率」ではダメなのか
  • 「打率」の欠点について
  • 「OPS」の計算方法や意味

そして「OPS」が有名な理由のひとつとして、
簡単でわかりやすい計算式・・というのがあると思います。

OPS=出塁率+長打率

わかりやすい計算式ですが、得点相関性は高いと言われています。

得点相関性

  • 打率・・0.849
  • 出塁率・・0.910
  • 長打率・・0.913
  • OPS・・0.955


※数値が1に近いほど得点との関連性が強い

得点貢献度の「wOBA」

こちらは札幌ドームのスクリーンにも表示されていたりと、
少し話題になった指標です。
どういった指標かというと・・・

打者が打席あたりにどれだけチームの得点増に貢献しているか・・
を評価する指標

ようするに「得点貢献度を測る指標」となっています。
「OPS」は長打をやや重要視しすぎている・・・と言われるのですが、
こちらの「wOBA」ではそのあたりが調整されています。
詳しくはこちらで解説をしていますので、
よかったらどうぞ。

「OPS」と合わせて見ておくと良いと思いますね。

長打力を測る「Isop」

個人的にはこの指標は覚えておいてほしい指標です。
この「Isop」という指標は打者の長打力がわかる指標です。
計算式はこの通り。

Isop=長打率-打率

非常に単純です。
この指標は単打をいくら打ってもプラスにはならないため、
純粋な長打力が測れる・・と言われています。
詳しい解説はこちらでしていますので、よかったらどうぞ。

ちなみによく言われるのが・・・

みっち
みっち
長打力は「長打率」でみればいいんじゃないの?長打の率なんでしょ?

というのがありますが、
実は「長打率」とは長打の割り合いを表す率ではありません
一般的には「単打」を放っても「長打率」は上がっていきます。
そのあたりも含め、詳しくはこちらで解説しています。

そのため、各打者の「長打力」をみたいのであれば、
「Isop」で見るのが適していると考えます。

それにしても「長打率」という名前がややこしいんですよね。
「塁打率」などにするべきだと思いました。
まぁ、長打が多ければ高い数値になりやすいことは確かなんですが・・・

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セイバーメトリクス:投手の指標について

投手の指標もたくさんありますが、
まずは抑えておいてもらいたい指標3つをまとめてみました
「QS(クオリティスタート)」は正確に言えばセイバーメトリクスの指標ではありませんが、
今注目の指標なのでこの際いっしょに覚えてしまいましょう!

投手の能力を測る「FIP」

この指標は「投手の純粋な能力」を測る指標です。

みっち
みっち
投手の「純粋な能力」ってなんなのよ?

と思われると思いますが、
これは「運に左右されない部分」ということです。
「運に左右されない部分」というのはココを指します。

  • 被本塁打
  • 与四死球
  • 奪三振

この3つの項目は完全に「投手の責任の範囲」ですよね。
この3つの指標を使って投手の能力を測ろう・・というのが「FIP」です。
詳しい計算式などはこちらで解説しています。

投手を評価するとき、
一般的には「防御率」でみることが多いと思いますが、
セイバーメトリクスでは否定的です。理由としてはこちら。

  • 防御率は自責点が関係してくる
  • 自責点はチームの守備力や運の要素が関わってくる
  • そのため防御率は運の要素も大きく、投手評価には適さない

まぁ極論ですが・・・セイバーメトリクス的な考え方がよくわかると思います。

ちなみに防御率についてはこちらで詳しく解説しています。

また、「投手の勝敗」についても運の部分が大きいので、
あまり投手評価には適さない・・と言われています。

これは降板後、後続の投手によってかなり影響を受けますし、
打線が点を取る・取らないによっても変わってきます。
このあたりは「運」も大きく関わってきますからね。

「WHIP」で投手の信頼度を測る

「WHIP」はそれなりに有名な指標だと思います。
なにかと言うと・・・

1イニングあたり何人の走者を出したかを表す数値

これは投手の能力というよりも、
その年の「投球の内容」が見れる・・という感じです。
なので「WHIP」単体でみるよりも、
「防御率」や「FIP」と合わせて見ることをおすすめします。

「WHIP」の計算式などはこちらで詳しく解説しています。
例もだして説明しているので、
結構わかりやすく仕上げたつもりです。

先発投手の安定度「QS(クオリティスタート)」

「QS(クオリティスタート)」は正確にいうとセイバーメトリクスの指標とは別ですが、
ここに載せちゃおうと思います。
これも昨今重要視されている指標ですね。
野球中継でもとりあげられるようになってきました。

「QS(クオリティスタート)」の条件はこの通り。

先発投手が6回以上を投げ、自責点を3以下に抑える

これだけです。単純明快。
「QS」の率が高ければ、それだけ安定した先発投手・・というわけです。
エースであれば70%以上は欲しいかなぁといった感じでしょうか。
詳しくはこちらで解説していますので、
よかったらどうぞ。

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セイバーメトリクス:守備の指標について

守備力はいままで「エラーの数」で語られることが多かったのですが、
特に野球を経験したことがある人達の間では疑問でした。

というのも・・・
エラー数を減らす方法のひとつとして

攻める守備をしない

というのがあるからです。

難しい打球をアウトにしようと積極的に勝負に行った結果エラーとなってしまった。
というケースも多々あるわけで、
守備力をエラー数のみで語るのはいかがなものか・・と考えがありました。

そこで、守備力を指標で表すことができるセイバーメトリクスの出番なわけです。
このブログ「ファイターズドットコム」の記事別アクセス数を見る限り、
いま一番注目されている指標といっても過言ではないでしょう。

守備力を指標で表す「UZR」

このUZRという指標は・・

平均的な同じ守備位置の野手と比較して、どれだけチームの失点を防いだか

平均が「0」になるように調整されており、
数値が高いほど優秀ということになります。

例えばこんな感じです。

詳しい説明はこちらで書きましたので、ぜひ読んでもらいたいと思います。

また、ファイターズドットコムでは毎週UZRランキングを更新しています。
気になる方はこちらからどうぞ。

だいたい毎週土曜日~月曜日の間で更新しています。

この指標、個人的には一番みてもらいたいんですよね。
やはり守備力を指標で評価できる・・というのは面白い。

セイバーメトリクス:総合の指標について

最後に総合的に選手を評価する指標を紹介しようと思います。
こちらも今後もっと注目されていくと思います。

野手と投手の総合指標「WAR」

この「WAR」という指標、
ネット上でも話題になるので聞いたことある人も多いのではないでしょうか。
この指標は・・

「代替え水準の控え選手」が出場する場合に比べて、
どれだけチームの勝利数を増やしたか

野手の平均は1年間出場して2.0前後と言われています。
この指標、野手であれば打撃評価・走塁評価・守備評価を総合して算出されるため・・・

セイバーメトリクスの貢献度評価としては究極的なもの

といわれています。
詳しくはこちらで書きましたので、
この指標をぜひ一度見ておいてもらいたい指標ですね。

セイバーメトリクスの指標はどこで見れば良いの?

セイバーメトリクスの指標は、
新聞やインターネット上の公式ページでもほとんど見ることができません。
OPSとWHIP程度は記載しているところもありますけど・・・

ということで、1つサイトを紹介しておきたいと思います。
僕はセイバーメトリクスの指標を確認するとき、
デルタ社が公開しているこちらを使用しています。
※外部のサイトに繋がります

有料会員になると全てみることができます(月1000円程度)。
無料会員でも「規定回数以上のランキング」であれば確認することができますので、
ブックマークしておくと良いでしょう。

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まとめ

どうでしょう。
なんとなく「セイバーメトリクス」というのがわかってきたのではないでしょうか?
指標は無数にあるので全部覚えようとすると大変です。
ですので・・・

自分に興味がある指標から目を通していく

これで良いと思います。
「野球の楽しさを広げるため」にセイバーメトリクスをみているはずですので、
肩の力を抜いてデータを楽しんでください。

個人的におすすめの指標はこの2つ。

  • 守備力を測る指標「UZR」
  • 総合的な貢献度を測る「WAR」


この2つを理解しておくと、
野球の楽しみがグっと広がると思います。

おすすめですよ~。

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