防御率の計算方法

防御率の計算方法とは?自責点との関係とは?防御率で投手は評価できるのか

みっち
みっち
上沢くんの防御率が2.45・・
てぃー
てぃー
なにいきなり?
みっち
みっち
そもそもこの「防御率」って数字なんなのよ。
てぃー
てぃー
あれ?教えてなかったっけ?
みっち
みっち
しらない。とりあえず「数字が低い方がいい」ってことだけ知ってる。
てぃー
てぃー
あ、そう。まぁそれだけ知ってれば別に良いような気もするけど・・
みっち
みっち
だめ。きちんと説明して。しかもわかりやすいように!

こんにちは、てぃー(@th0m0m)です。
野球用語を少しづつブログで解説していき、
少しでもみんなの役に立つようなブログになれば良いなぁ・・なんて考えてます。

この記事ではこんな疑問を解決しています。

  • 「防御率」の意味
  • 「防御率」の計算方法
  • 「防御率」は評価できる指標なのか

「防御率の数値」が低ければ優秀・・というのは知ってるけれど、
その計算方法、または防御率そのものの意味を知らない人も意外と多いみたいです。

防御率はどこでもでてくる一般的な指標なだけに、
きちんと把握しているとより深く野球観戦を楽しむことができますね。

この防御率、結論から言ってしまうと・・・
防御率とは1試合(9イニング)で平均何失点で抑えているか・・を示す指標となります。

簡単ですよね?
なお、この「失点」というのは「自責点」を意味します。
この「自責点」の意味や、防御率に関するポイントをこの記事でしっかりと抑えていきたいと思います。

5分程度で終わる内容になってますので、
少しだけお付き合いください。

防御率の計算方法とその意味

まずは防御率の計算方法です。
計算式は非常に簡単であり、
これを見るだけでだいたい「防御率の意味」と「目的」がわかるかと思います。

防御率(Earned Run Average)

防御率=9×自責点÷投球回数

見ての通り、防御率は9イニングあたりの自責点の数・・を意味します。
簡単に言うと「1試合先発した場合、何点とられているのか」ですね。

また、投球回数が1/3や2/3など中途半端な場合は、
下記のように分子と分母に×3をしてあげればオッケーです。

少し例を見てみましょう。

例1

日ハム上沢投手の7/22時点での防御率

  1. 自責点=27
  2. 投球回数=99回と1/3

これを計算式にあてはめますと・・・・

(9×27×3)/((99+1/3)×3)=防御率2.446

一般的に小数点第3位は四捨五入しますので、防御率は2.45となります。

計算式とその意味を理解してしまえば凄く簡単ですよね。
もう一つ例をだしてみましょう。

例2

楽天岸投手の7/22時点での防御率

  1. 自責点=28
  2. 投球回数=113回

これを計算式にあてはめますと・・・・

(9×28)/113=防御率2.2300

投球回数が中途半端ではない時は「×3」は不要です。
しても結果は変わりませんけど。

このように、日ハム上沢投手は1試合先発しで投げ切った場合、
平均で2.45点ほど取られているんだな・・
と考えることができます。

楽天の岸投手は1試合投げ切った場合、2.23点ほど取られている・・
という指標になっています。

ここまでは簡単ですよね?
しかし、ここで引っかかてくるのが「自責点」です。
防御率で使用するのは「失点」ではなく「自責点」の方なんです。
そうすると当然「自責点」の意味をしっかりと把握しなくてはなりません。

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自責点とは

自責点(Earned run)

野球の責任において投手の責任とされる失点のこと

引用元:Wikipedia

簡単に解説するとこうなります。
「投手の責任」というのが少しややこしいところです。
ここをもう少し掘り下げてみましょう。

自責点はこのような場合に記録されます。

安打、犠飛、犠打、刺殺、四死球(故意含む)、暴投、ボーク、野手選択、盗塁により進塁した走者が得点した場合

まぁ、基本的には失策などが絡まなければ自責点として記録される・・と考えればわかりやすいかなぁと。
そして「自責点」としてカウントされないのは以下のようなケース。
こちらがあなたの知りたいところではないでしょうか?

自責点にならない簡単なケース その1

第3アウトを取る機会を得たあとの失点は自責点になりません。

これは一番わかりやすいケース。

2死を取った後に野手がエラーをして走者がでたとします。
その場合、以後何点取られても投手の自責点にはなりません。

そのエラーが無ければ3アウトとなっていたから・・という考え方になっています。

自責点にならない簡単なケース その2

第3アウトを取る機会を得たあとの失点は自責点になりません。

1死で走者無し。
次の打者が安打で出塁して1死1塁とします。

次打者のサードゴロをサードがエラーで1死1・3塁となりました。
その次の打者をアウトにとって2死1・3塁。

ここまでくるとエラーで出塁した1塁走者が帰ってきてももちろん自責点にはなりませんが、
3塁走者が帰ってきても自責点には記録されません。

そのエラーが無ければ3アウトとなっていたから・・という考え方に基づくからです。

自責点になるかならないか・・という微妙なケースは山ほどあるので、
この記事では簡単なケースのみ解説しました。
複雑なケースはまた別記事でやろうと思います。

ここでは「基本的な自責点の意味」を知ってほしかったので、
簡単な例をだしながら説明させて頂きました。

防御率は評価できる指標か?

さて、そうなってくると・・ちょっと疑問がわきませんか?

2死とったあとに失策で走者がでたとして、
以後何点取られても自責点にはならないから防御率は悪化しない・・・

それって本当に投手の実力を反映しているの?

そうなんです。
これは以前から言われており、防御率が本当に投手の実力を反映しているのか・・?
と聞かれると人それぞれの回答となってきます。

人によっては・・・

エラーが無ければ3アウトだったんだから当然信頼できる指標でしょう。

という人もいれば、

エラーが無ければ3アウトだったとしても、
 エラーで崩れて何失点もするタイプの投手は評価していいのか?

という考え方も当然できてしまいます。

どちらも理にかなってますね。
そのため、セイバーメトリクスでは投手を評価する別の指標を使用したりもしています。
防御率以外でも投手の能力を測る指標を知りたい方は、
こちらを参考にしてみてください。

まとめ

まとめますと・・・

  1. 防御率は1試合先発(9イニング)した場合の平均自責点数
  2. 自責点の定義が微妙ではある
  3. そのため「防御率」についての評価は人それぞれ

個人的には・・ですが、それなりに信頼できる指標だと思います。
やっぱり点を取られがちな投手の数値は悪化しますし、
なによりわかりやすい。

指標において「わかりやすい」というのはとても大事だと思うんですよね。
しいて言うのであれば、防御率だけではなくて「失点数」や「WHIP」など、
他の指標も合わせて投手を評価するのが良いと思います。

何事もそうですが、一つの指標だけで判断する必要もないですしね。
色々な指標を組み合わせて選手を評価すると、
それが野球観戦の楽しみに繋がったりしますよね。

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