こんにちは。
暇があればいつもデータ眺めながらあれこれ無駄に思考を巡らせている
てぃー(@th0m0m)です。
セイバーメトリクスの指標には色々とありますが、
いま日本で注目が集まっている指標「wRC+(打撃指標)」。
デルタ社がデータを公開していますが、
大事なのはそのデータをどう解釈するか・・・となってきます。
なので、ここでは実際にランキングを見ながら色々と考察していこうと思います。
「wRC+」を簡単に説明すると・・・
リーグ平均的な打者と比較して「何パーセント」得点を多く(少なく)創出しているか。
リーグ平均値が「100」となるように設定されているため、
wRC+が130であれば、平均的な選手よりも1.3倍多く得点を創出している・・・
という見方になってきます。
もう少し詳しくwRC+について知りたい方は、
【野球】wRC+の打撃指標とは?球場補正値(パークファクター)含めて比較が可能
で詳しく解説しています。
シーズンも終了間際ですが、
10月7日終了時点のwRC+ランキング(トップ10とワースト10)を見ていきます。
だいたい5分程度で読める内容となってますので、
少々おつきあいください。
なお、データはデルタ社(1.02 Essence of Baseball)が公開しているものを使用しています。
Contents
【野球】wRC+ランキングトップ10 ※2018年10月7日時点
当然ですが、OPS上位のメンバーが食い込んできます。
しかし注目したいのは「OPS順」とはならないところです。
ちょっと目を引くのがヤクルトの「山田選手」がそこまで高くない・・
というところ。
OPSでも4位の数値なので、もう少し上でもいいのでは・・?
と思ったりしますが、
wRc+のランキングでは9位の位置ですね。
これはいったいどういうことでしょうか。
ヤクルト山田選手のwRC+が思ったより高くない理由
wRC+には球場補正(パークファクター)が計算式に組み込まれています。
これは球場による有利不利をなくすためですね。
ヤクルト山田選手の本拠地は神宮球場ですが、
この神宮球場。
得点が入りやすく、また本塁打が一番出やすい球場となっています。
これを考慮してwRC+を計算すると山田選手はこの位置・・となってくるわけですね。
【パークファクター】神宮球場は本塁打がでやすい球場
そうなんです。
データを見てみるとこの神宮球場は「得点が入りやすく」「本塁打がでやすい」球場となっています。
パークファクターは「日本プロ野球RCAA&PitchingRunまとめblog」様がわかりやすくまとめています。
引用の許可を頂いてますので、少しみてみましょう。
数値が高いほど得点(本塁打)がでやすいと見ることができます。
データ引用元:日本プロ野球RCAA&PitchingRunまとめblog
【セ・リーグ】
ヤ:明治神宮球場 得点1.45 本塁打1.75
D:横浜スタジアム 得点1.07 本塁打1.20
広:マツダスタジアム 得点1.06 本塁打1.04
巨:東京ドーム 得点0.95 本塁打1.17
阪:甲子園球場 得点0.79 本塁打0.54
中:ナゴヤドーム 得点0.78 本塁打0.51
【パ・リーグ】
西:メットライフドーム 得点1.22 本塁打1.26
楽:楽天生命パーク宮城 得点1.09 本塁打1.09
オ:京セラドーム 得点0.97 本塁打0.92
ロ:ZOZOマリン 得点0.89 本塁打1.01
日:札幌ドーム 得点0.89 本塁打0.61
ソ:ヤフオクドーム 得点0.85 本塁打1.03
もしもパークファクターを考慮せずに打撃成績を算出してしまうと、
「得点が入りやすく本塁打がでやすい球場」を本拠地とするチームに所属するだけで
大きなアドバンテージを得てしまいます。
そういった球場による有利不利を極力なくして算出しているのが、
wRC+の打撃指標というわけですね。
柳田選手のwRC+が脅威の200超え
それにしても・・・
トップの柳田選手はwRC+200超えです。脅威の数値ですね・・・
柳田選手は昨年もwRC+はトップ。
2015年もwRC+221と驚異の数値を叩き出しています。
ここまでくると、ちょっとまともには勝負できませんね。
これは日ハムファンである僕は痛いほどよくわかります(笑)
【野球】wRC+ランキングワースト10 ※2018年10月7日時点
こちらはwRC+のワーストランキングとなります。
ワーストランキングに関してはあまりコメントありませんかね。
ちなみにwRC+の評価基準は以下の通りとなっています。
wRC+の評価基準
wRC+の評価基準はこう言われています。
- wRC+160・・素晴らしい
- wRC+140・・非常に良い
- wRC+115・・平均以上
- wRC+100・・平均
- wRC+80 ・・平均以下
- wRC+75 ・・悪い
- wRC+60 ・・非常に悪い
この記事で使用している表の「評価」部分は、
この評価基準に沿ったものとなっています。
まとめ
まとめますと・・・
- 柳田選手のwRC+は200超えでバケモノな数値
- wRC+は球場補正(パークファクター)が考慮されてる
- なのでOPS順とはならない
まだまだ日本の野球では「打率」で評価する部分が多いと思いますが、
「打率」は得点との相関性も高くない・・と言われていますので、
この「wRC+」や「OPS」なども含めて見ていくことをオススメします。
wRC+はセイバーメトリクスの指標のひとつです。
そもそも「セイバーメトリクス」ってなに?という方には、
セイバーメトリクスとは?「指標」と「統計データ」で野球の楽しみを広げるで詳しく解説しています。
ぜひどうぞ。