この記事は前回からの続きです。
日ハム有原投手:偏る対右打者へのストレートコース比率
前回までの記事で、対右打者であればスライダーの被打率が異常に高く、
対左打者のカットの被打率が異常に高いことがわかりました。
- スライダーの被打率→0.521
- カットの被打率→0.500
※主に対右打者にはスライダーを使用しており、対左打者にはカットを使用しています
今回は対右打者に焦点をあてていきます。
有原投手:変化球の「低め被打率」と「真ん中~高め」被打率 ※対右打者
気になるのがもうひとつのデータ。
通常変化球は低めに投じれば当然被打率は下がっていくものですが、
有原投手の場合、低めに変化球を投じても被打率に変化がないことです。
データは対右打者のものです。
有原投手以外の先発投手平均を見てもらうとわかるように、
変化球が低めに決まれば、被打率は下がっていくのが普通のように思えます。
ただし、有原投手ここまでは低めに決まっても安打されてしまうという状態が続いているようです。
なぜか。
ひとつの理由として考えられるのは、ストレートの内角率の低さにあるかもしれません。
有原投手:ストレートの内角比率
有原投手のストレートコース比率をみてみたいと思います。
比較対象は有原投手を除く日ハム先発陣平均データです。
データは対右打者のものです。
気になるのは2点。
- 内角率の低さ
- 真ん中率の高さ
ストレートの外角率は日ハム先発平均と比較してもほとんど差がありません。
その代わり、内角率が低く、真ん中率が高い結果となっています。
有原投手のようなコントロールの良い投手で、捕手が真ん中に構えることはそう多くないと考えられます。
※高めの要求以外
ということは・・・
捕手が内角に要求しているのに「真ん中付近」に入ってくる率が高い
こう考えられるかもしれません。
この影響はストレートの被打率よりもスライダーの被打率に影響がでているような気がします。
内角ストレートが少ないので、思い切って踏み込むことができるのでスライダーを安打にされやすい。
投球の基本部分ですが、こういったことがデータからも言えるかもしれませんね。
しかし、そう考えると・・・
有原投手の対右打者ストレート被打率は0.297です。
真ん中に集まる割には被打率がそこまで悪くないような・・・
内角のストレート比率が増えれば、対右打者のストレート被打率も改善されるかもしれません?
まとめ
今回わかったことは・・・
- 有原投手のストレートは内角率が低い
- 真ん中率が高いので、内角に投げ切れていないと思われる
- よって、スライダーが踏み込まれて安打にされやすい(仮説)
有原投手の復活のポイントはストレートの内角比率にあるかもしれませんね?
日ハム有原投手はなぜ打たれてしまうのか・・の関連記事はこちら。
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