妙手とは・・非常にすぐれた手段。特に,すぐれた囲碁・将棋の手
今回は「雑談の回」なので、お忙しい方は目次から「まとめ」まで飛んでください(笑)
このブログで何度も取り上げてきた有原投手ですが、昨日(6/13)はクローザーとして起用されました。
しばらくはこのままクローザーでいくことでしょう。
正直ひやひやした展開になりましたが、有原投手のクローザー起用は意図が感じられて妙手だと思いますけどね。
かなり賛否両論はありそうですが・・・
Contents
有原投手のクローザー起用の意図とは
まず、有原投手のポテンシャルは高いと思っています。
- 150kmを超えるストレート(最速156km)
- 約190cm,100kgの恵まれた体
- 6種類の多彩な変化球を操る器用さ
先発で投げている限り、どうしてもペース配分が必要になります。
そして解説の建山氏が話していましたが・・・
有原投手は先発だとカットボールで楽しようとする
今まで何回にもわたって分析してきましたが、スライダーとカットの被打率は5割以上。
しかし、どうしても長いイニングの登板だとこれらの変化球にも頼らないといけなくなってきます。
結果として、パッとしない現状に至っているわけです。
これがクローザーになるとどうなるか。
- 全て全力投球が必要となる
- 気を抜くことができず、攻めの投球が求められる
これらが一皮むけるキッカケになるのではないかと期待できます。
ということで、全て全力投球になるとどうなるか・・・
予測してみましょう。
有原投手のストレート平均球速に注目
有原投手の先発時のストレート平均球速は下記です。
- ストレート平均球速・・145.8km
昨日のクローザーでのストレート平均球速は下記です。
- ストレート平均球速・・150.3km
150㎞を超えてきましたね。
2018年はここまで先発時、150kmを超えたストレートは32球あります。
「外角に決まった150kmストレート」と「真ん中に入ってきた150kmストレート」を分けて見てみましょう。
有原投手:外角に決まった150㎞以上のストレート
どうでしょう。
150km以上のストレートが外角に決まれば・・今のところ安打にされていないようです。
空振りこそ取れていませんが、ファウルをとれていたり、しっかりと凡打に打ち取っています。
しかし、真ん中に入ると危険です。
有原投手:真ん中に入った150㎞以上のストレート
確かにファウルも取れているのですが、前に飛ばされると高い確率で安打にされています。
※対象データは少ないですけど
有原投手の場合、結構真ん中に集まるケースが多いので、これだけ気を付けてもらいたいところ。
有原投手:必殺のフォークがある
もうひとつ、有原投手がクローザーとしてもやっていけると思える理由に「必殺のフォーク」があります。
詳しくは「有原投手はなぜ勝てないのか。2018年データをひっくり返して徹底分析.1」を見て頂くとわかりますが、
フォークの被打率は非常に低く、昨日試合前の段階で・・・
- フォークの被打率・・0.070
このフォークは無双状態です。
先発時の問題は、このフォークに繋げるまでの部分だったわけです。
まとめ
ようするに何が言いたいかというと・・・
- 150km以上のストレートを「外角」に決めれば2018年は安打にされていない
- フォークは必殺級で素晴らしい
ストレートの平均球速を150㎞にして、コースを間違わずにしっかりと外角に投じる。
まれにカット(対左打者)とスライダー(対右打者)で目線を変えて、フォークで打ち取る。
これができれば有原投手はクローザーとしても成功すると思いますし、
栗山監督や吉井コーチも、有原投手のこういった全力投球する姿を望んでいるはずです。
ということで、全力投球するしかない環境を作り出したこの手は妙手だと思いますよ。
例え上手くいかなくても、何かのきっかけになるかもしれませんしん。