ー大谷投手についてー
今季投げたスプリット44球のうち、安打されたのは1球だけ。
地元記者は絶大な威力を誇るスプリットを絶賛。
「被打率0.023」という電化の宝刀に衝撃を受けている。引用元:livedoor NEWS Full-count
※スプリット投球一覧はこの記事の最後に貼っておきます
今までは身体能力まかせて投球していた部分があったけど、それではMLBで通用しないとわかった。
大谷選手のコメントより
Contents
大谷選手で見るNPBとMLBの大きな違いとは
大きく差がでている大谷投手のストレート被打率
冒頭でもふれましたが、大谷投手のこのコメントがずっと気になってました。
今までは身体能力まかせて投球していた部分があったけど、それではMLBで通用しないとわかった。
大谷選手のコメントより
大谷投手がまだ日ハムに在籍している時ですが、
変化球のコントロールが定まらない場合、
ストレートを目一杯投げておけば正直なんとかなっていた節があります。
が・・それがMLBでは通用していない。ということなんですね。
そこで具体的な数字があった方がわかりやすいので、
2015年と2016年の日ハム時代のストレート被打率と、
2018年5月22日現在のMLBでのストレート被打率を見比べてみたいと思います。
ここではスプリットとフォークは同一とします。
※メジャーでは挟んで落とす球は全てスプリットと呼ぶため
スプリットの被打率の低さも目を引きますが、
大きく違ってくるのがストレートの被打率です。
被打率0.383ということは、前に飛ばされたら高い確率で安打にされている計算です。
NPB時代はストレートの被打率が0.206~0.238。
変化球に困ってもストレートをしっかり投げておけば、
割となんとかなっていた・・とも言えます。
想像通りかもしれませんが、やはりNPBとMLBでの大きな違いは速い球への対応力。
これはNPBとMLBではレベルがかなり違うと言ってもいいかもしれません。
大谷投手のコメントにも納得です。
大谷投手の「空振り率」と「見逃しストライク」の率について
合わせて大谷投手の主要3球種の「空振り率」と「見逃しストライク率」について比較してみます。
空振り率については、正直そこまで大きな違いはありません。
やはりスプリットの空振り率は少々高いかな・・・という程度でしょう。
見逃し率もこれと言って大きな違いはありません。
しいて言えばストレートの見逃しストライクが多いということでしょうか。
ストレートの空振り率は若干MLBの方が低いので、ややじっくり見られていると想像できるかもしれません。
しかし、まだMLBに移籍して1年目の春。
各打者も様子を見ながら打席に立つわけで、
そう考えると見逃しストライク率がやや高いのは当然の結果といえばそこまでです。
要するに、現時点では見逃し率について「結論は無い」ということですかね。
まとめ:大谷投手のデータから見るNPBとMLBの違い
- MLBではストレートの被打率がかなり高くなっている
- スプリットはNPB時代も有効だったが、MLBでもかなり有効
MLBはNPBと比較しても速い球には強いようですね。
予想通りとはいえ、かなり大きな差として出てきています。
心配なのは・・・
現時点ではMLBも大谷投手のデータが少ないため変化球が有効となっていますが、
データが揃ってきたときですね。
やはり投球の中心となるのはストレート。
この被打率が高いと「コースを間違ってはいけない・・」と慎重になりすぎて・・・
・ボール先行→甘い球を狙われる
・四球を連発してしまう
これが怖いですよね。
投手としての引き出しをどこまで増やすことができるのか。
もしくは、狙っても打てないストレートを追求していくのか。
どう成長していくのか今後が楽しみなところです。
しかし・・・そう考えると、大谷投手がMLBに行って良かったと思ってきました。
あのままNPBにいてもストレートで押しきれてしまうので、
投手としての成長が遅くなってしまうかもしれなかったですね。
MLBはストレートだけでは押し切れないので、しっかりと「ピッチング」をする必要がでてきます。
ファンとしてはこの成長していく姿を見るのが楽しいわけですから。
まぁ、でも贔屓チームで無双してくれるのも楽しいんですけど・・(笑)
スプリット一覧(ファイターズドットコム調べ)
最後に今シーズンのスプリット全投球を載せておきます。
内容が気になる人は参考にどうぞ。